浅田次郎の長編歴史小説。6年前に問芝君にもらった本。
清朝末期、郷紳の家に生まれた梁文秀は科挙に合格し官吏となり、その才能を見込まれて、衰えた清朝を立て直そうとする「変法派」の中心となる。その弟分の李春雲は貧しい出自ゆえ自ら宦官となり宮廷に仕え、旧政権の代表である西太后の側近となる。
滅びゆく清朝の中で敵味方に分かれる主人公の二人は架空のキャラクターなんだけども、それぞれが「変法派」と「后党」を代表というか象徴しているので時代の流れがつかみやすい。
あと西太后の描かれ方が、「清の破滅の担い手であることを自覚している」というのがなかなかにくい設定。もともとあまりよく知らない話なので本当のところはわからないのだけども十分楽しめた。続編もあるらしい。
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