網野義彦が書いた残りを集めたような一冊。あとがきとか対談とか弔辞とか。
自らの教師経験を語るくだりで、教え子たちに呼ばれた同窓会の折にもう一度歴史の授業をしたという話があるのだが、そこで著者は過去に教えた内容が間違っていたことを謝ったという。間違っていた点は3つあり、一つは「日本」の歴史として教えたが「日本列島における社会」の歴史とするべきだったこと、一つは日本列島が海外との交流の無い「島国」であるとしたこと、そしてもう一つは百姓は全て農民である、としたこと。これだけで歴史に対する認識はだいぶ変わってくると思う。他の著作も読みたくなった。買ってあるけど。
他に宮崎駿との対談も面白かった。
- 作者: 網野善彦
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 新書
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