クロフツの出世作をようやく読んだ。警察の調査が一段落したところで弁護側がそれを覆すための再調査を進める形で物語は進む。クリスティの小説に慣れてしまうと犯人探し(フーダニット)ばかりが気になってしまうがこの作品では犯人はほとんど絞れているのでどうやってそれをやったか(ハウダニット)が焦点となる。最終的にはお得意の鉄道トリックなので爽快感はイマイチだが、警察と探偵、それぞれの調査で徐徐に事実が明らかになり、いちいち組み立てなおすところは混乱しそうになるけども好き。
- 作者: F.W.クロフツ,大久保康雄
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1988/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (17件) を見る