日本史の誕生

「日本」史が始まった日本建国は天智天皇が即位した668年であり、それ以前は「倭」という国の集まりであり、日本書紀はその辺を捏造してある日本最古の書物である、ちなみに「古事記」は平安初期に作られた偽書である、というかなり尖った説の本。尖ってはいるがそれぞれきっちりと説明がされていてかなり納得できる。特に最後のあたりに書いてあった歴史のある文明と歴史のない文明の話、「日本人にとっては、歴史というものは、常に存在していて、目に見えない力でわれわれの考え方、ものの見方、行動を支配しているものである」。そしてこの感覚は歴史のない文明(アメリカを例に出していた)には存在しない、というのが目からウロコでした。

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫)

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫)