ナッシュビル

監督:ロバート・アルトマン(1975 米)
出演:ヘンリー・ギブソン、リリー・トムリン、ロニー・ブレイクリー、シェリー・デュヴァル、バーバラ・ハリス、スコット・グレン、エリオット・グールド、バート・レムゼン、ジュリー・クリスティ、カレン・ブラック、アレン・ガーフィールドネッド・ビーティジェフ・ゴールドブラムジェラルディン・チャップリンキース・キャラダイン
内容:大統領予備選とその周辺に群がる人人


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 かなり前から見たいと思っていたのだがどこのビデオ屋でも置いてあるという作品でもないのでなかなか見る機会がなく、いや高円寺のオービスというビデオ屋に行けば(たぶん)あるにはあったのだがなんとなく借りるまでには至らずに10年ぐらい経ってしまったのだがようやく見れましたという作品。そう考えると私は10年前からアルトマンが好きなのかあ。
で、「ナッシュビル」の話をするとタイトル通りナッシュビルを舞台に開催される大統領予備選とその周辺に群がる人人を描いた群像劇。作品全体に70年代の香りがプンプンしていて、それは70年代に作ったのだから当たり前といえば当たり前なのだが、当時としては現代のアメリカになるんだろうか、場所柄としてすこし保守的なアメリカを切り取って、ただ切り取っただけでなく自虐的な角度で切り取って笑ってしまおうという作品である。
 またアルトマンと言えば群像劇であり、「MASH」も「ショートカッツ」も彼の作品はほとんど全て群像劇であるわけで、全部見たわけではないけれどもたぶん一番群像劇としてうまく成り立っているのが「ショートカッツ」と並んでこの「ナッシュビル」ではないだろうか。どこがどうとうまく説明できないけれども「マッシュ」は最高傑作だとは思うがわりと主人公が決まっているので群像劇というには弱く、「プレタポルテ」はもっとバラバラ過ぎている。だから何、というのでなくそう思った。ちなみにアルトマンは遺作「今宵、フィッツジェラルド劇場で」でたぶん「ナッシュビル」をもう一回作りたかったんじゃないかなとかそんなことも思った。
 それから個人的にはヘンリー・ギブソンがかなりメインな役をやっていて、こんなところで見るとは思っていなかっただけにうれしかった。

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