マッチポイント

監督・脚本:ウディ・アレン(2005 米)
出演:ジョナサン・リース=マイヤー、スカーレット・ヨハンソン
内容:良い方向に転がり始めた人生が一人の女によって狂い始める
ウディ・アレンが作品の舞台にニューヨーク以外の土地を選んだのは実に久しぶりのことで、前回はたぶん80年代まで遡るはず。もっとも舞台をロンドンに移したのは主人公を社会的に上昇させる幸運を表すのに階級社会が必要だったのでは。アメリカだとどうしても「摩天楼はバラ色に」みたいなアメリカンドリームになってしまい緊迫感が足りないし。
そうして選ばれた舞台で、主人公は運命に導かれ、私は物語にミスリードされ、かつてないほどスリリングな展開だった。全体にのしかかる重さや、人生は運に左右される、というくだりはちょっと「重罪と軽罪」に似てるかもしれない。
ちなみにスカーレット・ヨハンセンしか知らん、と思っていたのだがよく見ると「ピンクパンサー」の秘書とか「トレインスポッティング」のスパッドとか、ちょこちょこ見たことある人も出ていた。