メリンダとメリンダ

監督:ウディ・アレン (2004 アメリカ)
出演:ラダ・ミッチェルウィル・フェレルクロエ・セヴィニー
内容:同じ設定からうまれる喜劇と悲劇
喜劇は男性(ホビー)を中心に、悲劇は女性(ローレル)を中心に話が回るのは、単純に考えれば男女の比較のようにも思えるが、個人的に性別に根ざした相違はそうあるとは思えないし、またウディ・アレンがそんな見方をするとも思えないのでたぶん違うのだろう。いずれにしろ、どうせ生きるなら楽しくいこうというテーマにかわりはないのだが、よく考えるとウディ・アレンの作品としては物足りないというか話の完成度が今一にも思える。
とはいえそれは残念というほどでもなく、共通の登場人物メリンダを演じた女優は別人のようにうまく演じわけていたし、十分楽しめるレベルではあった。ただ喜劇側でメリンダに惚れる男は明らかにウディ・アレンが演じるべき役で、そうしなかったのはおそらく当人が歳をとりすぎたからだと思う。のでそれは悲しい。あと演じた男優はサタデーナイトライブ出身のコメディアンのようだが、ウディの真似しすぎ。