セレブリティ

監督・脚本:ウディ・アレン (1998 アメリカ)
出演:ケネス・ブラナージュディ・デイヴィスレオナルド・ディカプリオメラニー・グリフィスジョー・マンテーニャウィノナ・ライダーシャーリーズ・セロン
内容:離婚した2人のその後。
再見。自分を変えるために離婚した男をケネス・ブラナーが演じており、そこそこ頑張ってはいるがこれはウディ・アレンにこそふさわしい役柄。ただ自演するにしても無理そうな点はあったので、妥当なのかもしれない。
離婚を経たことで男は積極的に、女は消極的にセレブリティに翻弄されるわけだが、この点「バートン・フィンク」なんかと同じで、更に浮ついたセレブたちを笑うのは「プレタポルテ」と同じ。ウディ・アレンのオリジナルはセレブに翻弄される人たちまでも笑っている点にあるように思う。ただセレブリティてのは祭り上げる人がいてこそのセレブなわけで、その辺が冒頭のHELPにつながるのかなと。つまりは踊る阿呆に見る阿呆。
いずれにしても生粋の庶民である私なんかにとっては同族嫌悪に近いものにも見えてしまうのは残念なところ。全く同じ穴の貉として見ているわけではないが、かけ離れた距離を考えるとどっちでもあまり変わらない。ウディ・アレンらしいネタではあるが、新人監督がこの作品を作ったらもっと話題になったのかもしれない。また、物語の結末は他の監督であれば男が幸せになる話にもできるような気もするが、以前映画館で見た時よりも主人公の気持ちやらなにやらわかったように思うのはなぜだろう。