みなさん、さようなら

監督:ドゥニ・アルカン (2003 カナダ/フランス)
出演:レミ・ジラール、ステファン・ルソー、マリー=ジョゼ・クローズ
内容:人生の最期をどのように迎えるか。
末期ガンで余命幾許もない歴史学者レミと仲違いしていた息子セバスチャンとの再会から物語は始まる。最終的には仲直り→レミ死亡となるわけだが、一番面白かったのは金の力に任せて父の我儘通り、病室を作り変え、友人や愛人や学生(!)を呼び、環境を整えていくセバスチャンの姿。一体いくら持ってるんだ?という金遣いの荒さは、父親を突き放しているようなそれでいて放って置くわけにもいかないような微妙なスタンスであることが伺える。それでも転院を拒む父の痛みを和らげるにはヘロインに頼るしかなかったわけだが。
父の死に際しての環境作りである前半は面白かったが、それが目前に迫ってきた後半はいろいろ考えてしまって普通に見れなかったので、よくわからなかったというのが正直なところ。
やんちゃな父親とその父を反面教師にしてきた真面目な息子。どちらがいい人生かはわからない。