男はつらいよ

監督:山田洋次 出演:渥美清/倍賞千恵子/毎回マドンナ約1名
内容:やくざくずれが毎回周囲に迷惑をかける
↓見た作品(6/5/06現在全50作中44作)とマドンナ
第1作 「男はつらいよ光本幸子
第3作 「フーテンの寅」新珠三千代
第4作 「新・男はつらいよ栗原小巻
第5作 「望郷編」長山藍子
第8作 「寅次郎恋歌」池内淳子
第9作 「柴又慕情」吉永小百合
第10作 「寅次郎夢枕」八千草薫
第11作 「寅次郎忘れな草浅丘ルリ子
第12作 「私の寅さん」岸恵子
第13作 「寅次郎恋やつれ」吉永小百合
第14作 「寅次郎子守唄」十朱幸代
第15作 「寅次郎相合い傘」浅丘ルリ子
第16作 「葛飾立志編」樫山文枝
第17作 「寅次郎夕焼け小焼け」太地喜和子
第19作 「寅次郎と殿様」真野響子
第20作 「寅次郎頑張れ!」藤村志保
第21作 「寅次郎わが道をゆく」木の実ナナ
第22作 「噂の寅次郎」大原麗子
第23作 「翔んでる寅次郎」桃井かおり
第24作 「寅次郎春の夢」香川京子
第25作 「寅次郎ハイビスカスの花」浅丘ルリ子
第26作 「寅次郎かもめ歌」伊藤蘭
第27作 「浪花の恋の寅次郎」松坂慶子
第28作 「寅次郎紙風船音無美紀子
第29作 「寅次郎あじさいの恋」いしだあゆみ
第30作 「花も嵐も寅次郎」田中裕子
第31作 「旅と女と寅次郎」都はるみ
第32作 「口笛を吹く寅次郎」竹下景子
第33作 「夜霧にむせぶ寅次郎」中原理恵
第34作 「寅次郎真実一路」大原麗子
第35作 「寅次郎恋愛塾」樋口可南子
第36作 「柴又より愛をこめて」栗原小巻
第37作 「幸せの青い鳥」志穂美悦子
第38作 「知床慕情」竹下景子
第39作 「寅次郎物語秋吉久美子
第40作 「寅次郎サラダ記念日」三田佳子
第41作 「寅次郎心の旅路」竹下景子
第42作 「ぼくの小父さん」後藤久美子
第43作 「寅次郎の休日」後藤久美子
第44作 「寅次郎の告白」後藤久美子
第45作 「寅次郎の青春」後藤久美子
第46作 「寅次郎の縁談」松坂慶子
第47作 「拝啓 車寅次郎様」かたせ梨乃
第48作 「寅次郎紅の花」浅丘ルリ子
テレビドラマから映画化という手法の走りである「男はつらいよ」の魅力は、やはり津々浦々の日本の景色と、寅さんとその周辺の登場人物が織り成す人情劇にあります。これだけ枠も出演者も決まっていては、毎回予定調和みたいなものに終始してしまい、それがどうにも好きになれないという向きもあるかとは思いますが、作品数の多さ故の変化による面白さ、例えばさくらの息子・満男(吉岡秀隆)の成長振りや、とらやの店員の変遷、後藤久美子と並ぶ最多4回の出演をしているリリー(浅岡ルリ子)と寅さんとの関係の進展などがあります。リリーに関しては「寅次郎ハイビスカスの花」かなんかのキャッチコピーが『おにいちゃん、結婚するならリリーさんしかいないのよ!(うろ覚え)』なんていう寅さんとリリーの関係を知らなければ何のことか意味がわからないであろうものだったりしたこともありました。また逆に、作品数の多さ故の不変さによる面白さというものもあります。例えばおばちゃんは永遠に横文字に弱いし、タコ社長はいつも税務署に行く用事があるし、ゲンちゃんはいつもお寺の掃除をしているし、といったようなことです。
これらの要素を毎回過不足無くとりまとめて、ほとんど全ての作品が(全部は見ていませんが)一定の水準に達していること、そしてこの作品が途絶えてから以降の日本映画界の凋落を考えれば、やはり「男はつらいよ」は日本を代表する名作ということになるのではないでしょうか。
ちなみにどんなマドンナが出てきても、第1作のさくらよりキレイな人は出ていない、と個人的には思います。
さらにちなみに第1作「男はつらいよ」から全出演しているのは寅さんの他に、さくら(倍賞千恵子)、博(前田吟)、おばちゃん(三崎千恵子)、タコ社長(太宰久雄)、ゲンちゃん(佐藤蛾次郎)だけ。