新書

日本文化のキーワード

7つのキーワード「ありがとう」「遊び」「匂い」「間」「道」「わび、さび」「あわれ」を元に、日本人の原風景を描き出す一冊。日本の文化を説明する場合、「もののあわれ」等のいわく言い難いものになってしまいがちだが、つまるところそういうものの存在を…

三種の神器

天皇家に伝わる三種の神器についてとその歴史。日本人なら誰でも知っていると思ったら周りの人は意外と知らなかった。そんなことはあるまいと入力してみたら、八尺瓊勾玉、草薙剣は一発で変換できたが八咫鏡はダメだった。意外と知られてないんですね。 勾玉…

裁判官の爆笑お言葉集

裁判官が述べた言葉を集めた本。それほど爆笑というわけでもないが、それが逆に普通の法廷のカタさが想像できる。中身は少し中途半端な印象。裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書)作者: 長嶺超輝出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/03/01メディア: 新書購入:…

九代将軍は女だった!

ハワイのブックオフで買いました。 タイトルの他に大名の不通、徳川家康等にまつわる珍説等を紹介した一冊。どれも面白いが、トンデモの域を出ない。九代将軍は女だった! 平成になって覆された江戸の歴史 (講談社+α新書)作者: 古川愛哲出版社/メーカー: 講談…

地図だけが知っている日本100年の変貌

日本地図に残った歴史の変遷。面白いのもあったけども、地形という明らかなかたちに残っている時点で「地図だけが知っている」わけではなく、地図からわかることは見逃しがちなことに過ぎないわけで、唸らせられるほどの驚きはなかった。地図だけが知ってい…

日本神話とアンパンマン

アンパンマンと日本神話が似ているね、という本。そもそも日本神話の型は大方の日本人の頭の中に刷り込まれているので似ていても不思議はない、というか似て当然と思うが、その点を差し引いてもまあ面白い比較だった。日本神話とアンパンマン (集英社新書)作…

戦国の群像

戦国時代といえば戦国武将、武士の時代と思いがちだが、そこには当然武士以外の人もいたわけで、では農民・商人・公家・猟師・漁師等等はどのように生きていたのか、武士たちとはどのように関わっていたのか、というまさにタイトル通りの一冊。百姓を一括り…

ニッポン社会入門

英人記者が見た日本。日本人では気付かない日本のおかしさ・素晴らしさを自分の体験談を交えながら紹介。新聞記事の裏話などもあって楽しい。「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)作者:コリン ジョイス発売日: 2006/12/07メディア: …

漱石を読みなおす

漱石のいろいろな作品を通じての文学鑑賞。読んでない作品についてはまた後で読むつもり。 こういう文学研究を読むといつも思うのが、作品発表当時にここまで掘り下げて読んだ人がいたのか?という点と、本当に作者はそこまで意図していたのか?という点。前…

頭脳勝負

若くして竜王になった渡辺明による、将棋とはどういうゲームか、将棋界はどのように成り立っているか、という解説書。言ってみれば将棋の宣伝で、深い話はないが将棋を見るためのポイントなどは丁寧に解説されているので良かった。他に対ボナンザ戦の心境な…

織田信長合戦全録

題名通り、織田信長の生涯を通した戦いの記録。著者は信長の家臣について詳しいのであまり名前の残らなかった簗田広正や坂井政尚、塙直政なんかも含めた家臣の働きについても詳しく載っていて満足。ただしそれが何に対して満足なのかは自分でもよくわからな…

日本史の一級史料

史料編纂所に勤める筆者のこれまでの研究成果を使った歴史史料の紹介。実際にどんな活動をしているか等はなかなか勉強になるが、日本史全体の中でも一級と呼ばれる史料はどんなものか?という読む前の私の期待には「一級二級の別は個人的なもの」とか「二次…

決断力

羽生善治が約20年間の棋士生活を通じて得た知恵のまとめ。当たり前といえば当たり前の内容が多いが、さすがに一流の人が言うと説得力があるというか、真摯に将棋と取り組む筆者の姿が見えるようで感じが良い。ただ将棋のことを少しでも知らないとわかりづら…

日本の城 封印された真実

城にまつわる秘話を集めた一冊で、初めて聞く話も多かったが特に封印された真実は見当たらなかった。日本の「城」封印された真実 (KAWADE夢新書)作者: 中山良昭出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/04/24メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含む…

本能寺の変

戦国時代最大の事件である本能寺の変について、時系列を追って解説する本。それだけ?と思うほどそれだけ。著者の説で目新しいことといえば太閤記などでは「毛利方への密使が捕まった」ことにより秀吉に情報が伝わったとされている点が、光秀は「秀吉に助力…

法隆寺の謎を解く

法隆寺のなぞ、と聞けば蛙の話とか五重塔の鎌とか濡れ石とかいろいろあるわけですがこの本では中心を柱でふさいだ中門の話がメイン。結局仏教の古い様式が残っているのが法隆寺、という。他に五重塔の説明も面白かった。後半は建築の話ばかりだったが、伊勢…

経営の大局をつかむ会計

日本から送られてきた本。買った覚えはないので誰かが荷物に突っ込んでくれたのだろう。貸借対照表とか損益計算書とかを見てその企業の状況を把握できるよ!という本。経理やってりゃ誰でもわかることのように思っていたが実際には私が想像を超えて具体的だ…

偽書「武功夜話」の研究

台風で壊れた土蔵から出てきたという登場からして胡散臭い書物「武功夜話」は、信長・秀吉に仕えた前野家の聞き書きという設定で書かれた偽書に違いない!という本。秀吉の墨俣一夜城(「武功夜話」はこの辺について詳しく書いてある)の記述は築城術からし…

悩む力

隊員さんに借りた本。去年のベストセラーなんですか?ウェーバーと夏目漱石を手がかりに自分・知性・金・労働・愛等を柱にスッと解き明かしてくれる本。というとなんだか違う本のように聞こえるけども、日頃なんとなく考えていてもうまく表せないことを言葉…

戦国の城

城というと石垣に白壁がまぶしい天守閣を想像しがちだが、この本の主題はあくまでも『戦国の城』。江戸時代に完成される城のイメージよりも前の、土塁・板塀の城の話。なんと日本には大小合わせて5万以上の城があったんですよという驚きの導入から一気に読ん…

神さまと神社

日本の神さまとそれを祀る神社についての基礎知識。個別の神社の話はもう少し掘り下げた話を読みたかったが、全体にわかりやすくて良かった。でも一番知りたかった鳥居の色については詳しくなかった。神さまと神社―日本人なら知っておきたい八百万の世界 (祥…

ヒロインの日本史

これは失敗。女性を中心に日本史を見るのかと思いきや、日本史に出てくる女性の教科書的な説明を100人分並べただけ。「ヒロインの日本史」でなくて「日本史に登場する女性たち100」ぐらいのタイトルがふさわしい。読んだ感じではこの著者はたぶん歴史好きじ…

世間のウソ

『タブーを恐れぬ視点で、自殺者急増、鳥インフルエンザ、児童虐待、国際政治報道などの裏に潜む“ホント”をえぐり出す』という謳い文句のわりにあまりウソを暴露していない。著者の社会に対する憤りはうなずける部分もあるので残念。もう少しテーマを絞ると…

戦国の合戦

戦国時代の合戦について、これ一冊読めば丸わかり!という一冊。合戦の手順から作法まで細かく解説。後半は最近読んだ軍師の本と内容がかぶっていた。 こういう本を読んでいるとなんでこんなの読むの?とよく聞かれますが、自分でもよくわかりません。せいぜ…

科学する麻雀

完全なデータを取った上で、これまで文学的だった麻雀理論を科学的に解説する本。データはどうやって取るのかなと思ったら東風荘!なつかしい!もっともその東風荘で得たデータを解析するプログラムは自分で作ったらしいので酔狂もここまでやれば頭が下がる…

信長の親衛隊―戦国覇者の多彩な人材

信長の親衛隊―戦国覇者の多彩な人材 (中公新書)作者: 谷口克広出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1998/12/01メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見る共に著者は「信長軍の司令官」の谷口克彦。この人の著作は細かい点まで調べてあ…

信長と消えた家臣たち―失脚・粛清・謀反

信長と消えた家臣たち―失脚・粛清・謀反 (中公新書)作者: 谷口克広出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2007/07/01メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (18件) を見る

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

タイトルから民俗的な話を勝手に期待していたのだが戦後日本の精神史というか哲学的な話ばかりで驚いた。日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)作者: 内山節出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/11/16メディア: 新書購入: 7人 クリ…

戦国史のあやしい人たち

どこかで読んだことがあるような文章だと思ったら「刀と首取り」の人だった。それに気がついてから期待値が上がったわけでもないのだけれども、大雑把過ぎたり細かすぎたりしてわかったようなわからないような、というのが正直なところ。その人の行動どころ…

敗者から見た関ヶ原

歴史は勝者によって作られるという常識から、では勝者が隠そうとした事実はどうであったのか、というスタンスで関ヶ原の戦いを敗者の側から見て検証し、通説に疑問を投げかける本。 判官贔屓が過ぎるように思える点もあるが、松尾山がほとんど城と呼べるつく…