2015-03-02から1日間の記事一覧
星亮一の書き下ろし。著者は仙台の出身で奥羽越列藩同盟側から見た戊辰戦争がライフワークの模様。 戊辰戦争は薩長側からの視点と幕府側(特に新撰組周辺)からの視点についてはおおむね了解していたが、奥羽越列藩同盟の成り立ちについては私の中で靄がかか…
短編はアイデア勝負である。結末を読者に先読みされるようでは素晴らしい短編とはいえない。まして“「このミステリーがすごい!」第一位作家”という帯でハードルを上げきってしまってしまっては、読者に期待するなという方が無理な注文である。 しかもこの短…
江戸川乱歩の短編集。収録作品は『偉大なる夢』『断崖』『凶器』の3篇。 『偉大なる夢』は戦争中に博士が断崖的発想により発明した新動力を巡る日本とアメリカのスパイ合戦。ところで私は乱歩作品の登場人物による丁寧かつ饒舌な自己陶酔的独白が好き。 『断…
出久根達郎の短編集。 出久根さんの短編小説は古本屋さんの経験を基にしたゾクリとする話が多い。経験に筋金が入っているのでどこからがフィクションなのかが非常にわかりづらいのでゾクリとさせられる。この短編集に収録されている話もどれもゾクリとさせて…