2014-06-07から1日間の記事一覧

寺内貫太郎一家

向田邦子の長編小説。 昭和50年はじめ頃の頑固親父のいる一家のお話。私が郷愁を感じる年代で、勝手に懐かしがりながら読んだ。 とはいえ、もちろん正確には私が生まれた頃なので懐かしがれるほどの記憶はない。しかもおそらくはこの頃すでに頑固親父に代表…

東京の地霊(ゲニウス・ロキ)

「地霊」というのは聞きなれない言葉である。 「ゲニウス・ロキ」という言葉はもっと聞きなれない。 どのような土地であれ、土地には固有の可能性が秘められている。その可能性の奇跡が現在の土地の姿をつくり出し、都市をつくり出してゆく。 (中略) 土地…