2012-12-31から1日間の記事一覧

愛のむきだし

監督/脚本:園子温(2008 日) 出演:西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラほか 内容:クリスチャンの盗撮王子がマリア様の愛を取り戻す。www.youtube.com主人公たち3人が3人とも抱えている「愛に飢えている」という共通点が、それぞれ「盗撮」「宗教」「同性愛…

正倉院の謎

2012年に読んだ東大寺正倉院に収められた御物の出自を徹底的に調べた本。 正倉院の御物と言えば奈良時代の宝物が収められているものと学校では習うが、その実、収められているものの全てが奈良時代のものというわけではなく、増減を繰り返しているという事実…

マーチ博士と4人の息子

2012年に読んだブリジット・オベールの推理小説。 マーチ博士の家には上品な妻と自慢の4人の息子が暮らしているが、メイドのジニーが見つけた日記には4人の息子のうちの一人が殺人鬼であることを示す証拠があった・・・。マーチ博士の四人の息子 (ハヤカワ文…

わたしを離さないで

2012年に読んだカズオ・イシグロの長編小説。 「提供者」を介護する「介護人」である主人公による過去の回想。主人公たちが育ったヘールシャムの施設を中心に、友達との思い出、隠された秘密などが語られる。秘密周辺の話に違和感を感じながらも読みすすめて…

悪童日記

2012年に読んだアゴタ・クリストフの長編小説。 戦火を避けて祖母の家に疎開してきた双子の兄弟が書いた日記、という体で、生生しい戦時下の人々の姿を覗くことが出来る。兄弟に関わる登場人物はみな一癖も二癖もあるが、非常時をギリギリで生きている。続き…

漱石先生の手紙

2011年に読んだ出久根達郎による夏目漱石の書簡紹介。 今に残る漱石の書簡は著者の「人生の教師」であるという。『私の個人主義』で読むことの出来る講演もそうだが確かに漱石の言葉はくだけていてユーモアに富んでおり読んでいて飽きることがない。明治の文…

気ちがい

2011年に読んだお金を盗んだ逃走中の女が、立ち寄ったモーテルで殺された、というロバート・ブロックの小説。驚きの真相が重要なサスペンス。私の場合は映画を見てからかなり時間がたっていたせいか、最後まで真相に気がつかずに楽しめた。気ちがい (1960年)…

荊の城

2011年に読んだサラ・ウォーターズのミステリ。 泥棒の娘が金持ちの娘の財産を横取りしようとお城に乗り込む話。20世紀初頭、同性愛、二転三転する話という点では『半身』と同じだが、主人公の一人が下町娘なのでその分勢いがある感じはするので読みやすいか…

千尋の闇

2011年に読んだロバート・ゴダードのミステリ。デビュー作にしてたぶん一番面白い作品。 主人公は問題を起こして教職を追われた歴史学者。その彼が友人に呼ばれて訪れた先で、アスキス内閣の内務大臣まで務めた青年政治家が2年で失脚した謎を追え、という依頼…

2012年に読んだ本

今年は見た映画29本(アンパンマンとプリキュアは除く)、読んだ本86冊(73作)。CDはほとんど買わなかったなあ。去年はどのくらいだったかなと去年の日記を見たら、去年はビキニに行ったりで忙しかったようです。というわけでここ2年間で読んだものの中から…