2012-01-13から1日間の記事一覧

ロジャー・マーガトロイドのしわざ

ギルバート・アデアの推理小説。 というか現代の作家が書いた本格推理小説の黄金時代へのオマージュ。アガサ・クリスティを念頭に置いたと思われる女流推理作家が探偵役で、先人たちへの敬意か、いろいろと語るのがすこしくどい。推理小説としてはなかなかよ…

名短編、さらにあり。

どの短編も面白かったが、「不動図」「紅梅振袖」の2編が収録されていた川口松太郎、この人の江戸っ子の誇りを見栄と痩せ我慢であると自嘲するくだりは特に気に入った。名短篇、さらにあり (ちくま文庫)作者: 北村薫,宮部みゆき出版社/メーカー: 筑摩書房発…

びんぼう自慢

五代目志ん生の口述記? 志ん生は読み書きができなかったらしく編集者に向かって話して聞かせる形になっているが、そのおかげか噺家らしい語り口が魅力。 噺家だけに脚色されていそうではあるが、現実は小説よりも奇なりという言葉を思い出させるような、表…

陸軍中野学校の真実 諜報員たちの戦後

陸軍中野学校の卒業生を追ったノンフィクション? かなり秘密が守られていたと思われる情報将校養成所の実際を、著者が卒業生から聞いて回る話。授業内容や卒業生のその後の話等。下山事件にも関わっていた(かもしれない)!話のくだりは少し胡散臭い。 陸…