2012-01-07から1日間の記事一覧

紙の爆弾

出久根達郎の長編小説。 戦時中製作されていた伝単と呼ばれる、宣伝ビラにまつわる話だが、古本屋たちの冒険活劇、というか結末に向かうに従ってかなりはっちゃけている。紙の爆弾作者: 出久根達郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2000/01メディア: 単行本…

かわうその祭り

出久根達郎の長編小説。 あるコレクターから手に入れた幻の映画フィルムの謎は満洲に遡り、果ては大津事件にまで及ぶ、“紙くず”に魅入られた人間たちの冒険劇。すこし群像劇風でまとまりに欠ける。かわうその祭り作者: 出久根達郎出版社/メーカー: 朝日新聞…

笑い絵

出久根達郎の長編小説。 紙芝居屋が春本作りに関わり、XXな話に巻き込まれていく。庶民が時代に巻き込まれながらも精一杯生きていく感じが良かったのと二笑亭(物語の中では「可笑亭」)が出てきたのが嬉しい。 二笑亭というのは昭和初期の東京に出現した、…