「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。(「BOOK」データベースより)
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。(「BOOK」データベースより)
親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く―死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。(「BOOK」データベースより)
「告白」よりももう少しポップな感じの、叙述トリックというかどんでん返しのある作品。主人公が女子高生だからか感情移入できず、突き放した感じで読んでしまった。
1947年、ロンドン。第二次世界大戦の爪痕が残る街で生きるケイ、ジュリアとその同居人のヘレン、ヴィヴとダンカンの姉弟たち。戦争を通じて巡り合った人々は、毎日をしぶとく生きていた。そんな彼女たちが積み重ねてきた歳月を、夜は容赦なく引きはがす。想いは過去へとさかのぼり、隠された真実や心の傷をさらけ出す。
戦争の傷を引きずりながら過ごすいろいろとマイノリティな人々。ミステリ的な要素を期待して著者の作品を読んで失望するのはこれで何度目か。これで翻訳されてるのは全部読んでしまった。文学としてなら良いんだろうけどもミステリとして期待してしまうので創元推理文庫から出さないでほしい。
妻と別れて孤独な日々を送る会計士のウィリアム(ファブリス・ルキーニ)の事務所に、ある日、アンヌ(サンドリーヌ・ボネール)という名の美しい女性が訪ねてくる。彼女は前ぶれもなく自分の夫との私生活について赤裸々に語り始めるが、実は精神科医を訪ねるつもりが、ノックするドアを間違えてしまっていたのだった……。
うちあけ話を聞いて、初めとまどい、どうしてよいかわからなかった会計士が、次第に女性に魅了され、そのために少しずつ自分を変えようとする話。その努力は結実するかと思いきや引っくり返され、やはりだめかと思わせてはまた引っくり返される。この観客をもてあそぶ感じが好き。